1994 年 1994 巻 488 号 p. 111-119
ロジットモデルは総消費量を一定として扱うから, 誘発需要を取り扱うことができない. この研究では, 近代経済学の消費者行動理論に基づいて, ロジットモデルと数式表現が同じ型となる需要関数の誘導を行う. 誘導された需要関数は, 総需要量に対象とするサービスの需要比率を乗じた形となっているので, 特定のサービスレベルの変化が, その需要比率を変化させるばかりでなく, 総需要量およびそれ以外の財サービスの需要をも変化させることを示すことができる.