1997 巻 (1997) 570 号 p. 325-330
西宮市北部地域における地盤構造を把握することを目的として, 市内の75地点で長周期微動観測が実施された. 本研究では, その際に得られた記録の上下動成分を用いてF-Kスペクトル解析を実施し, 観測された微動の伝播方向及び位相速度を求めた. さらに, 求められた位相速度の分散曲線から逆解析により西宮市域の地盤構造を推定した. その結果, 市内を東西に横断する甲陽断層の北側では東から西に向かって基盤岩深度が緩やかに深くなっていること, 南側では西宮市の北東に位置する伊丹周辺の地盤構造に近いことが明らかになった. さらに, 逆解析により甲陽断層を挟む南北の地域における基盤岩深度に約500mの高低差があることが推定された.