1997 巻 (1997) 573 号 p. 27-37
本研究は, ヘドニック価格法を用いて大阪湾臨海部の住宅地価格を分析することにより, 親水環境整備の社会的便益評価をおこなう. 環境資源の社会的便益が立地点に固有のものであると同時に, 環境資源の存在する地区全体で享受される性格を持つことに注目して, 臨海エリアを共通の親水環境条件を持つ11の地区に分割し, それぞれの地区単位の環境特性を示す変数を用いてヘドニック分析をおこなう. その結果を住宅の立地点に固有な環境変数を用いた分析と比較することによって, 親水環境整備の社会的便益の帰属特性についての考察をおこなうとともに, 分析から得た砂浜整備の便益測定値を試算し, 既存研究の測定値と比較しヘドニック分析法の環境計画システムへの有用性について議論する.