1997 年 1997 巻 576 号 p. 55-68
複数車線上の交通密度分布の時間経過に伴う特性を波動理論を用い分析する. 合流の際の車線移行を加味した交通流の連続式を導き, 生じる衝撃波の特性を検討する. 分岐車線等からの渋滞が直進車を妨げる状況を移動ボトルネックとして捕らえ, 交通流の連続式を用い, 車線移行により発生する渋滞の特性を明らかにする. これらの分析に加え, 分岐, 車線選択挙動をモデル化している. これら分析, モデル化により, 疑似衝撃波の概念を用いたシミュレーションモデルで信号交差点を含み複数車線で構成される道路ネットワーク上の交通密度分析を可能とした.