1997 年 1997 巻 582 号 p. 217-228
セメント系固化材により安定処理された粘土の力学的性質を調べる目的で, 固化材添加量と材令 (養生期間) が定量的に変化されたカオリン粘土 (安定処理土) に対して, 圧密試験, 一軸圧縮試験, 三軸圧縮試験が実施されたその結果安定処理土は見かけ上過圧密土となり, 固化材添加量と材齢の変化により圧密降伏応力が変化し, 圧密降伏応力を境に力学特性が変化することが明らかにされた. 以上の実験結果より, 見かけ上過圧密土となった安定処理土の非排水せん断強度の評価法が提案された.