1998 巻 (1998) 588 号 p. 21-35
人工的に掘削された岩盤中に圧縮空気や高圧ガスを貯蔵する場合の現実的な気密システムは, わが国においては未だ確立されてない. 汎用性が高い気密対策と考えられるライニング方式に関しても, その選択肢が多岐にわたることも手伝い明確な基準は示されておらず, まして経済性を加味してこれが論議されることは稀である.
筆者らは, 最も経済的な気密ライニング・システムの一つであろうゴム吹付けライニング工法を提案し, その構造設計及び評価試験を実施するとともに, 神岡鉱山内に建設した圧縮空気貯蔵実験施設にこのシステムを採用し, その実証試験を実施した.
本論文はゴム吹付けライニングの選定経緯, 評価試験, 並びに原位置実証実験結果を示すとともに, 当該工法の可能性及び問題点について論じたものである.