1998 巻 (1998) 605 号 p. 91-103
不整形性の強い地盤ではこれに起因した増幅現象が生じることが指摘されており, 不整形地盤における増幅率の推定手法の検討が必要である. 本研究では地盤構造が既知で入射波が未知の場合を前提とした増幅特性の評価指標として入射境界増幅率と分布入射波平均増幅率を提案し, 神戸市東灘区付近の地盤モデルに適用した. そして入射境界増幅率の検討から, 地表面近くの不整形境界への入射波が堆積層上の各点に振動数依存性の低い寄与を与えることを指摘した. また, 分布入射波平均増幅率と一次元重複反射理論による増幅率, 平面波入射に対する増幅率と比較検討を行い, 分布入射波平均増幅率が他と比べて安定した値を示し, 入射波が未知の前提の下で増幅率を検討する場合, 分布入射波平均増幅率が有効な指標どなることを示した.