1999 巻 (1999) 618 号 p. 71-81
ダム更新整備プロジェクトにおける純便益配分法について, ゲーム理論を援用した考察を行う. ダム更新整備プロジェクトは, 既存の事業者が既に存在しているサイトに新規の事業者が参加する点で, 新たに多目的ダムを建設する場合よりも費用及び便益の配分に関する問題は複雑である. 本論文では, この既存, 新規事業者間の立場の相違をサイト所有者に対する許可構造の有無として解釈し, その構造を反映させた純便益配分法の提案を行う. 次に, 既存事業者の優位性を制約するためのルールとして, 利用権に時間的制限を設定する方式を考え, その有効性について分析する.