2001 巻 (2001) 681 号 p. 101-112
阪神・淡路大震災では, 地震動による直接的な被害もさることながら, 二次災害である地震火災による被害が都市全体に広がっていった. 被害を拡大した要因の一つに, 圧倒的な消防水利の不足があげられる. 本研究報告は, 近い将来京都市においても想定される地震火災時の消防水利不足を補う方法として, 地震火災に有効な消防水利の条件を整理するとともに, 風土に根ざした消防水利として, 特に水量調節のなされている疏水型の開水路を活用する4つの方法を提案した. さらに, 京都市におけるケーススタディとして, 市内に存在する高瀬川, 西高瀬川, 堀川の3つの疏水型開水路を対象に, 都市内の水辺空間と消防水利という複合機能を持たせるための整備計画の提案と, 消防水利としての有効性の評価を試みた.