抄録
本研究は, 筆者らが開発してきた土地分級評価モデル (潜在因子モデル) において, 評価者の意向が分析結果に及ぼす影響を分析するアルゴリズムを新たに構築し, その有用性を示したものである. 潜在因子モデルは, 衛星データと各種地理情報を融合して作成される主題別の土地分級評価図を階層化意思決定法に言う「評価基準」とし, 開発側と保全側の両者の意向を調整した「相互調整図」を作成・分析するものである. 評価基準間の一対比較値の変化に伴う相互調整図への影響を分析するとともに, 図上に現れる変化を表示した「影響分析図」を新たに提案した. 影響分析図とその解釈の内容は,「整備・開発または保全の方向性」を示す計画合意形成を支援していく上で, 今までにない有用な情報を内包していることを示した.