抄録
塩害を受ける鉄筋コンクリート構造物のライフサイクルコスト計算方法について検討を行い, 試算を行った. ライフサイクルコストを計算するためには, 構造物のライフサイクルを通した劣化予測を行う必要があるが, 本研究では確率論的手法により, 実構造物の持つ不確定性を考慮したプログラムを構築した. また, ライフサイクルコスト計算には期待費用最小の法則を適用し, コスト計算のためのフローを提示してRC桟橋上部工のRC部材における断面修復工法への適用例を示した. さらに, 本手法に基づいてライフサイクルコストを考慮した最適補修間隔を求めた.