2002 巻 (2002) 705 号 p. 161-174
水理特性の違いが河床付着藻類の一次生産特性に与える影響について, 現地観測および室内実験による定量的調査を実施した. 現地観測では, 多摩川中の瀬と淵にモルタル製の模擬石を多数設置し, それらに付着する藻類量を1週間間隔で55日間計測した. その結果, 瀬の河床礫に付着する藻類は, 淵と比較して, 増殖初期の生産活性が高いことが示された. 室内実験では, 日射量, 水質が全く同じ条件で流速などの水理特性のみが異なる4つの開水路を作成し, 付着藻類現存量, 剥離量の測定および藻類の種分析を行った. 実験の結果, 底面付近の乱れが大きな水路ほど, 藻類一次生産が大きくなることが明らかになった.