抄録
本研究では, 交通需要マネジメントの心理的方略TFPの定義を明確にし, コミュニケーション方法の差による手法の相違を整理した上で, 分類を行った. 既存のTFP事例は, 個々人の交通行動へのアドヴァイスやフィードバックの方法から, (1) 転換意向別アドヴァイス型, (2) 個別アドヴァイス型, に大別する事ができる. 本研究では, これらの方法を用いた事例をレビューし, TFPの効果を把握するとともに, TFPに社会心理学の知見を取り入れ, 今後, 実務的にもより効果的なTDM施策へと発展させるための方向性を示唆する.