土木学会論文集
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金融工学理論に基づく地盤リスク評価に関する一考察
大津 宏康尾ノ井 芳樹大西 有三李 圭太
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2003 年 2003 巻 742 号 p. 101-113

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抄録
本研究の目的は, 金融工学理論に基づき, 従来の地盤リスクに関する対応策について, 簡易な数学モデルを用いて解説を加えると共に, 地盤リスクが建設コストに及ぼす影響を評価する方法論について検討を加えるものである.具体的には, 従来の数量精算を基本として地盤リスク対応は, 公共事業数が多い場合には, 広義のポートフォリオ理論に準ずるものと解釈できることを明らかにした.しかし, 今後の公共事業の動向を踏まえた場合には, 新たな検討方法として, リスクー期待値平面を用いた地盤リスクの建設コストに及ぼす影響を評価する方法が有効であることを提案する共に, その方法に基づき, 実際の地盤構造物の建設プロジェクトでの, 地盤リスクが建設コストに及ぼす影響を評価した事例について示した.
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© 社団法人 土木学会
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