抄録
著者らは, 都市間高速道蕗のサグ (縦断線形の凹部) での渋滞発生には, 二つの条件が関わっていると考えている. 一つは車群先頭車の速度低下である. 二つ目は大きな車群の到着である. 本報文は車群先頭車の速度低下に着目し, 様々な形状のサグにおける車両の速度変動特性を分析し, サグにおける運転者の空間的な速度変化特性を明らかにする. その結果を踏まえ, 交通容量上の阻路となりやすいサグの特徴について考察を加える. そして, これらの結果から, 現在車線増工事が実施されている中央自動車道において, 工事完了後に容量上の隘路として顕在化する可能性をもつサグを指摘する.