2004 巻 (2004) 768 号 p. 101-111
水表面で反射する太陽光による赤外線反射エネルギーの顕著な増加と砕波時の水表面の乱れより, 砕波帯では赤外線放射量が大きく変化する. 本論文では, 赤外線カメラを用いた砕波帯の現地観測を行い, 砕波帯表層における赤外線放射量の変化とその特徴について議論を行っている. 波の遷移と赤外線画像の変化の関係について調べ, 通過する波の位相と赤外線放射変化の特徴的なパターンや水表面の乱れと表面流速の時空間変化についての観測方法を提案している. 上記の検討により, 砕波帯において砕波により取り込まれた気泡が, 砕波後に水表面上に再浮上することにより生成される水表面の乱れの時空間変化を赤外線カメラにより可視化し, これらの変化を定量的に観測できることを明らかにしている.