2009 年 65 巻 4 号 p. 1016-1026
近年,道路橋において技術開発が活発に行われている鋼2主桁橋の普及に伴い,その床版構造としてPC床版が標準的に採用されるようになり,その床版支間も長支間化する傾向にある.特に広幅員となる第二東名高速道路では,床版支間が6mを超える大規模な鋼2主桁橋の建設を行うために,道路橋示方書の適用範囲を超える長支間のPC床版に対して,それに適した断面形状の工夫を行い,合わせて設計断面力の算出について研究を行った.
本研究では,FEM解析を用いて,活荷重の載荷方法による影響と1方向PC版という異方性を考慮して,この長支間PC床版を設計するためのB活荷重による曲げモーメントを算出した.また同様の手法により算出した他の橋梁の解析結果をもとに,長支間PC床版用の設計曲げモーメント式について提案した.