66 巻 (2010) 2 号 p. 286-296
鋼製橋脚隅角部の疲労損傷が深刻な問題となっている.既往の研究により,疲労き裂は隅角部の三溶接線交差部に残された溶け残り (未溶着部)から発生していることが多いことがわかっている.本研究では,主にアレイ探触子を用いた超音波探傷試験により,未溶着部を検出することを目的としている.三溶接線交差部の未溶着部は探傷位置が限られるため,板組に関する情報も利用した探傷を提案した.つまり,未溶着部を5つの開先面などにより構成されると考え,はじめに,角溶接部および十字溶接部の開先面の寸法を探傷により推定した.さらに,開先面の情報だけでは得られない面を探傷し,これらを組み合わせることで未溶着部の寸法を推定するものである.未溶着部からと思われるエコーを受信し,欠陥像を再構成した.