2016 年 72 巻 1 号 p. 24-31
本稿では,景観計画策定や重要文化的景観などの政策により,農村風景を保全する制度は整ってきているものの,耕作放棄地が増えるなど「手入れ不足」による風景の荒廃が進行しつつあるという現状を踏まえ,その解決策として「風景をつくるごはん」プロジェクトの提案を行った.提案にあたって,集落風景を守ることの意義,および既存の景観施策での限界を論じた上で,近年の消費の動向も踏まえて,消費することで集落風景の維持を応援する「風景をつくるごはん」プロジェクトについて論じた.