土木学会論文集D1(景観・デザイン)
Online ISSN : 2185-6524
ISSN-L : 2185-6524
和文論文
世代を超えて持続する市民活動の長期継続要因に関する研究―下諏訪町湖浄連を事例として―
山村 美保里
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 75 巻 1 号 p. 1-11

詳細
抄録

 地域の良好な環境の回復や維持を目的に活動している市民主体の団体は全国に多数あるが,継続と世代交代は大きな課題である.本研究では,諏訪湖の清掃を38年に渡り続けている下諏訪町の団体に着目し,活動の長期継続の要因を明らかにすることを目的とした.その結果,清掃や啓発などの基本的継続活動とその時々の時流による活動との組み合わせ,負担が片寄らず固定しない分担の工夫,環境の変化に即した目的の見直しにみられる柔軟性など,世代を超えて組織運営の持続性が担保されていることが明らかとなった.それらの要因は,地域一体で取り組む諏訪の御柱祭によって培われた地域の特質が寄与している傾向があることが示された.

著者関連情報
© 2019 公益社団法人 土木学会
次の記事
feedback
Top