2007 年 63 巻 4 号 p. 1101-1112
浅層固化処理を併用した非着底型深層混合処理地盤は,深層改良体を支持層まで着底させる従来の着底型改良工法と比較して,大きな圧密沈下が発生するため,沈下量を定量的に評価することは重要である.
本論文では,非着底型改良形式に特有の改良体周面摩擦抵抗を考慮した応力分担比を導入し,改良率や改良深さなどの改良パラメータと改良地盤の沈下特性を関連付けた沈下量推定方法を提案する.この推定方法の特色は,深層改良体と未改良土が一体化して圧縮される層厚と圧密沈下が卓越する層厚の割合を改良パラメータの変化に応じて定量的に評価できるところにある.一次元圧縮条件および平面ひずみ条件の模型実験との比較により推定方法の妥当性を検証した.