土木学会論文集C
Online ISSN : 1880-604X
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和文報告
現場計測および有限要素解析に基づく補助工法の変位抑制効果の検討
荒木 裕行三谷 浩二保田 圭二高下 正剛吉田 秀典長谷川 修一
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2008 年 64 巻 3 号 p. 473-484

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抄録

 不良地山におけるNATM施工では,周辺への影響を可能な限り抑制するとともに安全な施工空間を確保するため,補助工法が採用される.地表面沈下抑制のために多用される補助工法として,長尺鋼管先受け工法の一種であるAGF工と垂直縫地工が挙げられる.どちらも多くの施工実績があり,その施工効果は経験的に広く知られているものの,両工法の施工効果が明確に比較検討された事例は見られない.本研究では,両工法が近接して施工された事例を対象とし,施工時に計測された変位データを詳細に分析するほか,2次元有限要素解析を実施してそれぞれの有する変位抑制効果について検討した.この結果,同じ地山で比較するとAGF工より垂直縫地工の方が高い変位抑制効果があることが明らかとなった.

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© 2008 社団法人 土木学会
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