土木学会論文集C
Online ISSN : 1880-604X
ISSN-L : 1880-604X
和文論文
固化処理底泥土を用いた老朽ため池堤体改修における堤体ゾーニングパターンの事例研究
福島 伸二谷 茂北島 明五ノ井 淳西本 浩司
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 65 巻 4 号 p. 789-805

詳細
抄録

 築造年代の古いため池は,老朽化が進み堤体の断面不足や漏水により地震時の安定性が不足して早急な改修を必要とされている事例が多い.筆者らは老朽ため池の堤体改修(補強と漏水防止)を目的に,池内に堆積した底泥土を固化処理して所要の強度と遮水性を有する築堤土を製造し,堤体改修のための築堤ができる砕・転圧盛土工法を開発し,数箇所のため池の堤体改修に適用してきた.本工法は堤体改修と底泥土の除去処分が同時に達成できる,所要の強度の築堤土を人工的に製造できるので急勾配法面での堤体改修ができる利点を有する.本稿では,砕・転圧盛土工法による堤体改修の特徴と設計法,改修事例からみた堤体改修時のゾーニングパターン決定のための留意点について述べる.

著者関連情報
© 2009 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top