土木学会論文集C
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和文論文
緩傾斜石積護岸の地震時残留変位に関する検討
水谷 崇亮江村 剛田端 竹千穂竹信 正寛菅野 高弘
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2009 年 65 巻 4 号 p. 884-896

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抄録

 関西国際空港で広く用いられている緩傾斜石積護岸について,地震時の残留変位を検討した.関西空港で用いられているような規模の緩傾斜石積護岸の地震時挙動については,既往の検討事例が少なく,また被災した事例もない.そのため,既往の解析プログラムを用いて地震時残留変位を求めるには,パラメータの設定方法など様々な問題があり,解析が困難である.そこで,本研究では,1G場での振動模型実験,実際に現地で使用した材料の液状化判定,現地における常時微動観測等を組み合わせ,総合的な検討を実施した.その結果,検討対象とした条件下においては,緩傾斜石積護岸に大規模な地震時残留変位は生じないと結論づけた.

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© 2009 社団法人 土木学会
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