土木学会論文集F3(土木情報学)
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特集号(論文)
深層学習を用いた鋼骨組構造における出来形検出に関する基礎的検討
井筒 竜宇矢吹 信喜福田 知弘
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2019 年 75 巻 2 号 p. I_94-I_105

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抄録

 建設現場における出来高管理は,通常,写真を撮影したり測量を行なって,図面やBIM/CIM(Building/Construction Information Modeling)モデルと照らし合わせて出来形を把握して行う.この作業は時間がかかり人的ミスも発生しやすいことから,より正確で効率的に進捗状況を把握する手法が求められている.そこで本研究では,深層学習を活用し,施工途中の鋼骨組構造における梁や柱などの各構造部材をカメラで撮影した画像から検出を行い,効率的に施工現場の進捗を把握する事ができるシステムの構築を目的とする.具体的には,既存の物体検出Convolutional Neural Network(CNN)とセグメンテーションCNNをファインチューニングすることで,撮影した画像から施工途中の構造物を検出可能なCNNを構築する.その後,構築した二つのCNNモデルの統合を行い,画像から各構造部材を把握する事が出来るシステムを構築する.開発したシステムの精度検証と考察を実施する.その後,深層学習を活用して得られた検出結果を用いる事によって,二次元の出来形画像を活用して三次元モデルから出来高を算出するための検出システムの構築を行う.

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© 2019 公益社団法人 土木学会
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