土木学会論文集F4(建設マネジメント)
Online ISSN : 2185-6605
ISSN-L : 2185-6605
和文論文
高速道路橋の補修事例に基づく環境影響とその低減策に関する考察
河合 研至青木 雄祐岩谷 祐太本荘 清司中野 将宏福井 誠司
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 67 巻 3 号 p. 109-121

詳細
抄録

 本研究では,高速道路橋の補修事例に基づきCO2排出量,NOx排出量,SOx排出量,ばいじん排出量に関する環境影響評価を実施した.CO2排出量では,新設構造物の場合とは異なり,構成材料,解体・施工,輸送に起因する割合がそれぞれ40~60%,40~60%,約5%を占めた.また,本研究の範囲では,上記の環境影響要因を統合化しライフサイクルで評価した場合,RC床版の全面打替えよりも,PCa床版による全面取替えの方が環境影響が小さいことを明らかとした.さらに,PCa床版による全面取替えにおけ る環境影響の低減策として,結合材種類の変更,養生方法の変更を挙げ,これにより環境影響がCO2排出量で約23%,NOx排出量で約7%,SOx排出量で約39%,ばいじん排出量で約20%削減可能であることを示した.

著者関連情報
© 2011 公益社団法人 土木学会
feedback
Top