抄録
本研究では,カーシェアリング加入促進に資する適切なコミュニケーション施策のために必要な基礎情報を得ることを目的として,タイミング,情報の種類,個人属性に着目し,WEB調査形式の調査実験を実施した.全国51都市を自動車分担率により3分類,さらに自動車保有台数にて3分類し,9つのセグメントで同数程度の回答者を集めた.タイミングや情報提供の影響を把握するため,同一被験者内で複数の状況を想定させ,カーシェアリング加入意向を尋ねると同時に,各被験者間で異なった条件での情報提供を行った.その結果,自動車をもう一台増車する状況のような,自動車がやや必要であるタイミングにてコミュニケーションを図ることで,効果的な加入促進につながる可能性があるとの知見が得られた.