土木学会論文集E
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和文論文
メソスケール解析による時間依存荷重を受けるモルタルの損傷・破壊メカニズムと変形予測
松本 浩嗣佐藤 靖彦上田 多門
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2010 年 66 巻 4 号 p. 380-398

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抄録

 ミクロからメソスケールまでの材料の微細構造とそれらに対する現象論的仮定に基づき,モルタルの変形を,弾性,粘弾性,粘塑性特性を有する非ひび割れ成分とひび割れ成分とに分離した.さらに,各変形成分に対して実験的事実に基づいた力学モデルを導入し,剛体ばねモデルの時間依存型構成モデルを構築した.また,荷重増分法による構造解析に対する新しい破壊判定法により,疲労,クリープ荷重下で材料が破壊に至るまでのプロセスを追跡可能とした.本論文では,ひずみ速度を変数とした単調載荷解析,作用応力比を変数とした疲労およびクリープ解析を行った.その結果,時間依存荷重を受けるモルタルの種々の力学的挙動の再現,残存強度変化の評価に成功した.また,メソスケールにおける力学的挙動から,モルタルの時間依存破壊メカニズムを検証した.

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© 2010 社団法人 土木学会
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