土木学会論文集C(地圏工学)
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和文論文
粒状構造を有する脆性材料の離散き裂進展解析手法の開発および性能評価
江戸 孝昭松原 仁原 久夫
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2013 年 69 巻 1 号 p. 31-45

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抄録

 砕屑性の等方性堆積岩を対象に,岩の微細構造(粒子)を多角形で近似し,き裂は各粒子の界面で発生すると仮定した節点ベースの新しい離散き裂進展解析法を提案する.本手法は,弾性問題において高精度な解を得ることのできるEnriched Free Mesh Methodと,任意の位置において高精度な近似関数を得ることができる付帯条件付き多次元移動最小自乗法を組み合わせて構築している.本手法の特徴は,先在き裂を有する脆性材料において,弾性状態から破壊に至る過程をロバストに解析することができる点にある.本論文では,実験により得られた試験体のき裂進展挙動との比較解析を含めた検証例題で本手法の妥当性を示し,その応用例として,先在き裂を有する岩石のき裂進展過程の多様性について議論する.

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© 2013 公益社団法人 土木学会
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