2014 年 70 巻 4 号 p. 328-339
深層混合処理工法の一種である高圧噴射攪拌工法は,小型機械で大口径・高強度のセメント改良地盤を造成できることから,既設施設の液状化対策・耐震補強として適用される事例が急増し,改良地盤の変形・強度特性を正確に推定することが求められる.一方,高圧噴射攪拌工法によるセメント改良地盤は,非一様性が相対的に高く従来の品質管理である不攪乱コア試料の一軸圧縮試験では,その力学的挙動を連続的に適切に評価しているとは言い難い.
本研究では,高圧噴射攪拌工法による非一様性の高いセメント改良地盤に対して,迅速性かつ連続的評価の特徴を持つ原位置PS検層による弾性波速度に基づく品質評価法の検証をした.この手法を用いることで,連続的に改良体の力学的挙動を適切に行うことができるため,従来の品質管理を高精度化できる可能性がある.