本研究では原位置における不飽和透水試験法の開発を行った.原位置における試験方法は幾つか提案されているが,いまだ確立された方法がない.東日本大震災における津波堆積物など地表面からの汚染の拡散を把握するためには不飽和領域の地下水の流れを知ることは重要である.本手法は地表から注水する測定方法の1つであり,注水圧力を100kPa程度まで任意に設定できるので,難透水性地盤にも適用できる効率的な測定方法である.簡易な方法であるが,不飽和特性のパラメータや飽和透水係数の同定が可能である.現地での実証試験により十分に適用可能な試験方法であることを確認したので報告する.