2020 年 76 巻 2 号 p. I_1237-I_1242
本研究は,水面形の経時変化に基づく流量・粗度係数・河床位・流砂量の時空間推定法を新たに構築し,その予測精度を検証したものである.同推定法は,1次元浅水流方程式と流砂の連続の式に基づき,粗度係数と河床位の収束計算を行いながら,流量・粗度係数・河床位・流砂量の時空間分布を推定する手法である.同推定法の検証は,小規模河床形態は洪水時の抵抗を変化させ,その把握が重要なことから,砂堆I(CaseS-DI),砂堆II(CaseS-DII),遷移河床I(CaseS-T),平坦河床(CaseS-F)の小規模河床形態が発生する条件下の実験結果に基づき行った.その結果,本推定法が,局所的な河床位や粗度係数の再現性には課題が残るものの,小規模河床形態発生時の平均的な河床位・流量・粗度係数・流砂量を十分な精度で再現できることが確認された.