2022 年 78 巻 2 号 p. I_637-I_642
底流と越流が複合したゲートは底流方式と越流方式の利点を保ちながらそれぞれの方式が有する欠点を回避できる可能性があり,流域治水の面から有望である.しかしながらその理論的研究は設計に耐えうる十分なものではない.本研究では,この流れに運動量の定理を適用し,越流量の評価式を組み合わせることにより底流・越流の合計流量を2次方程式の根の問題として計算する方法を提案し,既往実験の結果を用いて理論の検証を行った.その結果,合計流量の計算値は実験結果と良好に一致することが示された.