2015 年 71 巻 5 号 p. I_1027-I_1033
時間的に明るさが変化する薄暮/薄明,空間的に明るさが変化するトンネル周辺などの状況下では,視環境に影響を与えることから事故発生リスクが高くなることが想定される.そこで,本研究では,走行時間帯における明るさおよび走行時において空間的に変化する明るさが交通事故発生リスクに与える影響を明らかにする.具体的には,2007年~2010年における4年間に四国の高速道路において記録されたデータを用いて,ポアソン回帰モデルを用いた事故発生リスク要因分析を行う.分析の結果,夜間時において有意に事故発生リスクが高まること,昼間時・薄明時のトンネル出口部において物損事故発生のリスクが高まることなどの知見を得た.