2018 年 74 巻 5 号 p. I_191-I_200
被災者向けの調査では訪問面接方式が有効であるが,訪問時に不在である世帯も多く,効率的な訪問巡回方法の構築が求められる.本研究は,2016年熊本地震の被災地である益城町の仮設住宅における聞き取り調査の訪問データを利用し,世帯属性別の時間別在宅傾向を基にした訪問の効率化法を構築する.訪問データから,夕方以降は就業者が多い世帯の在宅率が高まる傾向にあることが明らかにされる.これらのデータを利用したシミュレーションで訪問回数の削減の具体例を示す.