土木学会論文集D3(土木計画学)
Online ISSN : 2185-6540
ISSN-L : 2185-6540
土木計画学研究・論文集 第36巻(特集)
空間構造に着目した中心市街地の賑わい形成要因の分析
大平 悠季桑野 将司中川 貴裕
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 75 巻 5 号 p. I_387-I_397

詳細
抄録

我が国の地方都市では,人口減少や郊外化に伴って中心市街地の空洞化が進行しており,効果的な賑わいの形成につながるような活性化のための方法論が求められている.本研究は,賑わいを路線価,歩行者通行量,空き家・空き店舗率といった多様な側面から捉え,中心市街地の賑わいの形成要因を解明することを目的とする.鳥取市中心市街地を対象に,街路ネットワーク構造および沿道の土地利用,交通利便性等に着目し,これら空間構造と賑わいの関連性を,共分散構造分析を用いて定量的に明らかにした.分析の結果,賑わい向上の観点からは,沿道の土地利用において商業・サービス系の用途と住宅系の用途を混在させないことや,次数中心性や媒介中心性といった街路ネットワーク構造上の特性等が重要であることが示唆された.

著者関連情報
© 2019 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top