土木学会論文集D3(土木計画学)
Online ISSN : 2185-6540
ISSN-L : 2185-6540
土木計画学研究・論文集 第39巻(特集)
街路特性と目的別歩行活動量との関連分析:Walkability Index の観点から
木村 優介金井 俊祐
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2022 年 77 巻 5 号 p. I_395-I_405

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抄録

本研究では,居住地周辺の街路の特性に着目し,それを既存のWalkability Index (WI)の地理的環境変数とともに分析することで,目的別の歩行活動に寄与する環境要因と,目的に応じた分析枠組みを明らかにする.構造特性と沿道特性により街路を分類し,日常と余暇の歩行時間に対して複数のモデルの回帰分析を行うことで,以下の成果を得た.(1) 日常歩行では既存のWIよりも大きな影響を示す街路特性があり,余暇歩行では街路特性のみで有意な結果が得られた.街路特性同士の組み合わせや,WIとの合成化を図ることで,よりオッズ比の大きな環境変数を構成できる可能性がある.(2) 日常歩行に対しては中央値により二値化した歩行活動量を用いる単一のモデルで分析できるが,余暇歩行においては歩行の有無と歩行量の多寡を分けてモデルを設定する必要がある.

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© 2022 公益社団法人 土木学会
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