2023 年 79 巻 12 号 論文ID: 23-00042
コンクリートの凍結融解抵抗性は,淡水中に比べ塩水中では著しく低下する.コンクリートは,凍結と融解の繰返しによって劣化が進むが,塩水中においては,凍結だけでも破壊に至る.本論文は,このような低温下におけるコンクリートの破壊に,コンクリート中の水酸化カルシウムが与える影響を調べた.また,高炉スラグ細骨材や高炉スラグ微粉末を用いることで塩水中でのコンクリートの劣化を抑えられることが,コンクリート中の水酸化カルシウムの溶解が少ないことに関係していることを明らかとした.