2023 年 79 巻 15 号 論文ID: 22-15021
従来の有限要素解析における直線ベルヌーイ・オイラーはり要素を用いて曲線部材を要素分割すると,形状関数には 3 次のエルミート多項式を用いるものの,形状は折れ線近似で表現することになり形状誤差が生じる.そこで本研究はアイソジオメトリック解析の考えに基づいて,CAD の形状表現に用いられる NURBS 関数を形状と未知変数の基底関数として用いるはり要素を検討した.さらに,曲線部材のひずみの定義を用い,2 次元の曲線部材の形状を厳密に表現しつつ,高次の基底関数が容易に採用できる曲線ベルヌーイ・オイラーはり要素を構築した.そして,水圧荷重の作用する 1/4 円弧はりを対象に解析を行った結果,従来の有限要素解析における直線ベルヌーイ・オイラーはり要素よりも少ない要素数で精度の良い解が得られることを確認した.