2023 年 79 巻 18 号 論文ID: 23-18091
日本のEEZ内にある南鳥島周辺の海底付近には,レアアース泥やマンガン団塊が存在する.その揚収手法の一つとして,パルプリフト方式が検討されている.パルプリフト方式とは,レアアース泥と海水を混合した高粘度の作動流体を用いてマンガン団塊を輸送する方式である.この方法を実現するためには,様々な条件下での海底資源の揚収量を推定することが不可欠である.しかし,作動流体の粘性特性は不明であり,確実な揚収量推定は困難であった.本研究では,パルプリフトシステムの作動流体の粘性特性を実験により明らかにし,揚収量を推定するためのシミュレーションモデルを構築した.