2024 年 80 巻 5 号 論文ID: 22-00187
近年の社会情勢の変化や様々な課題に対応するため,自転車の活用が注目されている.自転車の利用促進を図るためには,利用環境の整備や利用実態の把握が重要であるが,沖縄県内において十分な分析は行われていない.
本稿では,沖縄本島中南部都市圏を対象とし,シェアサイクルの利用形態別に利用実態を明らかにした.さらに社会統計資料等と組み合わせ需要分析を行うことで,自転車利用の要因を明らかにした.その結果,モノレール駅や官公庁施設がある区間での利用が多いことや,日常的に渋滞している朝方や夕方の時間帯で利用が多いことが明らかとなり,自転車の利用との関係性が高い社会的要因を明らかにした.