土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.27(特集)
日本沿岸の季節別波浪特性の経年変化
関 克己河合 弘泰佐藤 真
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2011 年 67 巻 2 号 p. I_1-I_6

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抄録

 全国港湾海洋波浪観測網NOWPHASは1970年に構築され,これまで大量の波浪データを蓄積してきた.本研究では,NOWPHASの長期観測データに基づき日本沿岸の波浪統計量の経年変化について,季節別に分類し検討を行った.1)平均有義波高については,通年値で藍島・むつ小川原・常陸那珂・中城湾において増加傾向,波浮では減少傾向を示している.藍島・中城湾ではほぼどの季節においても増加傾向を示している.2)平均有義波周期では,下田における春季のデータを除き増加傾向である事が分かる.3)波パワーは全国的に増加傾向にある.4)最大有義波高の増加が顕著な地点としては,酒田,名瀬,八戸が挙げられる.季節別に見てみると,日本海側では冬季に増大傾向,東北太平洋沿岸では秋季に増加傾向がみられる.

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© 2011 公益社団法人 土木学会
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