土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.30(特集)
銚子沖実証研究による波浪・波圧特性の解明を通じた洋上風力発電の実用化への課題
福本 幸成前田 修福山 貴子池谷 毅稲垣 聡岩前 伸幸宇佐美 栄治石原 孟
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2014 年 70 巻 2 号 p. I_13-I_18

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抄録

 2013年1月,銚子沖洋上風力発電所は,わが国初の沖合洋上風力発電所として運転を開始した.実証研究設備として,洋上風車の性能評価や洋上風況の評価,環境影響調査など,着床式洋上風力発電の技術を総合的に確立していく.発電所建設前から47ヶ月にわたり観測してきた波浪データによれば,当海域は常に波高が高く「うねり」が来襲しやすい.また,台風1326号により設計波高に近い観測最大の最高波高が発生し,基礎に衝撃砕波力が作用したと推定される.これらの観測結果等から,洋上風力発電の導入拡大のためには,高い波高や「うねり」に適用できる船舶の調達や,近隣の基地港湾の整備が課題と思われる.

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© 2014 公益社団法人 土木学会
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