2014 年 70 巻 2 号 p. I_313-I_318
2011年3月の東日本大震災の発生を受けて,従来想定よりもかなり巨大な津波が来襲することが予測されている.このような状況下で一人でも多くの人命を救うために,低地では津波避難タワーを設置することがある.津波避難タワーや高いビルはいわば最後の砦であるが,これらを越す津波が来襲した場合には,現在はそれ以降についての方策がなく,避難所である津波避難タワーやビルに到達できたとしても,被害を受ける可能性がある.そこで,本研究では従来の高所避難のみではなく,浮体式津波避難シェルターと併用したハイブリッドな避難手法に注目した.津波避難タワーやビルを超える津波来襲時における浮体式津波避難シェルターの挙動について検討を行う.