2014 年 70 巻 2 号 p. I_43-I_48
我が国は観光立国を目指し国内はもとより海外からも多くの観光客を招致し,平成25年の訪日外国人観光客は1,000万人を超えた.一方で我が国の自然災害は近年特に激甚化傾向にあり,特に突発性が高く甚大な被害をもたらす津波からの避難は社会的課題となっている.本研究は北海道有数の観光地である函館市を研究対象地域とし,発災時の観光客の安全確保を目的とする観光防災を定義し,観光特性並びにL2地震津波による被災想定から観光防災の重要性及び現状を把握し,その課題と解決に向け検討した.