2014 年 70 巻 2 号 p. I_900-I_905
液状化に伴う側方流動を防止する根本的な方法は,液状化の発生を抑制することである.しかし,側方流動が生じる範囲は数百m四方にわたるため,この方法は費用が高くなり現実的ではない.このため,側方流動を抑制する合理的な対策工法が必要である.筆者らは,低改良率の杭式改良による側方流動対策に関する検討を行い,対策効果の最大化を目指して改良杭の配置についても検討を深めてきた.本文は,改良杭の配置形状の違いが側方流動抑制効果に与える影響ついて,三次元流体解析と遠心模型実験で検討した結果を述べたものである.検討対象とした杭配置は整列配置と提案する流動閉塞杭配置であり,流動閉塞杭配置の方が整列配置よりも側方流動抑制効果が高いことを示した.