2014 年 70 巻 2 号 p. I_918-I_923
本研究では,液状化層がシルトや粘土など透水性の低い非液状化層に挟まれた互層地盤を対象とした一連の振動台実験を通じて,その液状化特性を体系的に明らかにするとともに,砂層地盤に対するSCP設計の再評価を行い,改良目標となる地盤N値と液状化抵抗の関係により,締固めによるDr値とK値の上昇の双方の影響を統一的に評価しうることを明らかにした.さらに,互層地盤に対してSCP対策の適用は,上述の地盤の密実化と応力増加の効果に加えて粘土層を貫く砂杭の過剰間隙水圧消散の3つの働きによってきわめて有効に機能することを明らかにした.これらの知見は,互層地盤の液状化対策の実務指針として重要である.