2016 年 72 巻 2 号 p. I_235-I_240
消波ブロックの構造性能の評価手法を確立するために,消波ブロックに作用する荷重の中でも上載荷重に着目し,荷重の分布や波浪による変動荷重の大きさ等の特性を明らかにすることを目的に荷重の測定実験を静穏下ならびに波作用下の条件で実施した.その結果,静穏下における最下層ブロック単体に作用する上載荷重はガンマ分布で近似でき,また消波工の相対密度や浮力に関係することを示した.波作用下における最下層ブロックに作用する変動荷重は,波高が小さい場合は浮力の増減,波高が大きい場合は浮力以外に波力がブロックを伝播して作用する接触力の増減が支配的となることが明らかとなった.また,変動荷重の振幅は波高の増加とともに増大することを確認した.