2011 年 67 巻 3 号 p. I_1-I_8
舗装路面の硬さ試験では,歩行者系舗装利用者が安全で快適に通行できる範囲が示されているが,その結果を直接的に歩行者系舗装の構造設計に用いることは難しい.本研究では,土木学会 舗装工学委員会 歩行者系舗装小委員会が実施した(独)都市再生機構戸頭住宅および東京農業大学での各種歩行者系舗装を対象とした舗装路面の硬さ試験,小型FWD試験結果と戸頭住宅で実施したアンケート調査結果から,利用者の快適性や安全性を考慮した歩行者系舗装の理論的構造設計法について検討を行った.その結果,小型FWD試験によって得られた舗装路面の硬さ試験結果に対応する路面弾性係数は30~120MPaであること,路面弾性係数を用いて弾性理論による構造設計が行えることがわかった.