2015 年 70 巻 3 号 p. I_197-I_204
供用中の高速道路において,コンクリート舗装のすべり特性に関する現場調査を行った.その結果,トンネル部のコンクリート舗装路面のすべり抵抗低下要因は,通行車両のタイヤのすり磨きであることが明らかになった.このすり磨きはマイクロテクスチャを減少させるため,これに対してトンネル部のコンクリート舗装路面のすべり抵抗を高く保つには,マクロテクスチャを大きくすることが必要であると考えられた.また,マクロテクスチャの形状もすべり摩擦係数に影響し,タイヤが接地するマクロテクスチャの凸部が鋭角なほど,路面のすべり摩擦係数が高いことを確認した.コンクリート舗装のすべり抵抗回復工法のうち,粗面処理工に関する実験の結果,大きいショット玉を用いるショットブラスト工法が費用対効果に優れることを確認した.